平成15年4月14日

2003年「創造設計第一」競技ルール

目次
競技名称 / 概要 / フィールドの構成とオブジェクトの配置 /
競技時間 / 勝敗 / 競技 / 制限 / コンテスト細則 /

競技名称 ▲TOP

魔宮伝説 −賢者の石を探せ−

概  要 ▲TOP

大岡山キャンパスの新棟工事現場から古代神殿の遺跡と鍵が発掘された.古の栄 華の残滓をわずかに留める廃墟の中を深奥へ向かって分け入ると,そこには奥の 院があり,鍵はこの入り口のものであった.奥の院に入ると,そこには石が散乱 しているほかは何もない.工大伝説によれば神殿の別の場所には賢者の石が隠さ れており,これを得た者は奥の院にある石を黄金に変えることができるとい う...

フィールドの構成とオブジェクトの配置 ▲TOP

フィールドの全体図とオブジェクトの配置


Field.jpg

Field-3D.jpg

フィールド(古代神殿):
全体の大きさは横270 cm,縦240 cm.4隅には縦80cm×横85cm×高さ数cmの平坦なステージがある.これらのステージ上以外のフィールド表面はスポンジ製の凹凸マットにより覆われている.フィールドの周囲は,高さ20cm程度のフェンスにより囲まれている.

スタートエリア(神殿入口):
奥の2つのステージ上の隅にそれぞれの陣営のスタートエリア(それぞれ赤と緑に塗られている)が設置されている.スタートエリア上には自陣と同色(赤と緑)の立方体(奥の院の鍵)が隙間なく4個置かれており,スタート時,マシンはこの立方体の上に置かれる.さらにスタートエリアを囲むように12個の白の立方体(石)が隙間なく並べられている.

得点エリア(奥の院):
手前の2つのステージは,それぞれの陣営の得点エリア(80 cm×85 cm)である.この得点エリアの4隅にも4個の白い立方体(石)が置かれている.

安全地帯:
フィールドの両側端より幅85cmの領域はそれぞれの陣営の安全地帯(それぞ れの陣営のスタートエリアと得点エリアを含んでいる)であり,マシン は相手側の安全地帯(安全地帯の上方空間を含む)に故意に侵入してはな らない. もし,マシンが競技中に相手側安全地帯に故意に侵入した場合には, その時点で侵入された相手側の勝利となる.

共有エリア(魔界):
安全地帯を除いたフィールド中央の領域は共有エリア(魔界)であり,マシンはこの領域内を自由に移動できる.中央には大きな立方体(賢者の石)が置かれている.賢者の石は魔界内でのみ魔力を発揮する.

オブジェクトには以下の3種類がある.

  1. 小さな赤と緑の立方体(奥の院の鍵):一辺の長さが20 cm,質量約130gの発泡スチロール製立方体であり,それぞれの陣営の色(赤と緑)に塗られている.4個ずつ,同色のスタートエリア上に隙間なく置かれる.

  2. 小さな白色の立方体(石):一辺の長さが20 cm,質量約130gの白い発泡スチロール製立方体である.それぞれの陣営について,スタートエリア周囲に12個と得点エリアの4隅に4個置かれる.

  3. 大きな立方体(賢者の石):フィールド中央には1辺40cm質量約900gの発泡スチロール製立方体が置かれている.この立方体の周囲4面は,それぞれのスタートエリアの色(赤:2面,緑:2面)で塗られている.この立方体の自陣と同色面を上に向けることで,得点フィールド(奥の院)内の白色立方体(石)から得点する(黄金に変える)ことができる.ただしこの効果(魔力)は,フィールド真上から見て,大きな立方体(賢者の石)が一部でも共有エリア(魔界)の外へ出ている場合には,直ちに消失してしまう.

競技時間 ▲TOP

40秒

勝敗 ▲TOP

立方体を自陣の得点エリア(奥の院)に入れることにより得点する事ができる. フィールド真上から見て,立方体の一部でも得点エリアにあれば,この立方体は得点の対象となる.

各立方体の1個あたりの得点は以下のように状況により変化する.

自陣と同色の立方体(奥の院の鍵)
  1. 自陣の得点エリアに入れた場合:10点/1個
  2. 相手の得点エリアに入れた場合:0点/1個(相手側の得点にもならない)
白色の立方体(石→黄金)
  1. 大きな立方体(賢者の石)の上面が自陣と同色であり,かつ大きな立方体の全体が共有エリア内にある場合(ただの石が黄金に変化する).:2点/1個
  2. (1)以外の場合(石のまま):0点/1個
大きな立方体(賢者の石):0点
競技終了後,それぞれの得点エリアにある立方体の合計得点により勝敗を決定する.

合計得点が等しい場合には,得点エリアにある立方体(大きさ,種類は問わない) の総数が多い方を勝者とする.これでも決着がつかない場合には,ジャンケンで 勝敗を決する.ベスト8以上の試合において合計得点が等しい場合には再試合を行 う.再試合の合計得点が等しい場合には,以降の勝敗の決定は,ベスト8を決定する までの試合と同じ方法により行う.

競技 ▲TOP

  1. 競技は2人の対抗戦とする.

  2. 競技はスタート合図後,40秒で終了する.

  3. 競技中,マシンが相手側の安全地帯(安全地帯の上方空間も含む)に故意に侵 入してはならない.相手側安全地帯に故意に侵入した場合,その時点で侵入さ れた相手側の勝ちとする.故意に侵入したか否かは審判が判定する.

  4. 競技中,マシンがフィールド外へ転落した場合,マシンをフィールド内へ戻す事はできない.

制限 ▲TOP

マシン:
分離型マシンは認めない.

材 料:
マシンは下記の例外を除き,キット内に含まれる材料,部品のみで製作しな ければならない.例外は以下の通り.
  1. マシンショップに用意されているボルト,ナット,座金,接着剤.ただし,これらをマシンの構造材料として用いてはならない.
  2. 電気絶縁材として使用されるビニールテープ.
  3. マシン内部で使用される潤滑剤.
  4. なんの機能も持たない飾り.

エネルギ:
コンテストで使用できるエネルギは,
  1. 位置エネルギ
  2. スプリングによる弾性エネルギ(ゴムバンドをこれに使用してはならない)
  3. コントローラユニットから供給される電気および空気圧エネルギ

大きさおよび質量:
競技開始時に空気圧用ペットボトルを除くマシン全体はスタートエリアを底面とする一辺40 cmの立方体に収まらなければならない.またペットボトルおよびコントローラを除いたマシンの質量は4kgを越えてはならない.

コンテスト細則 ▲TOP

  1. 安全面に問題があるマシン,競技場に障害を与えるマシンは失格となる.

  2. オブジェクトをフィールド外に故意に投げてはならない.

  3. コンテストでのマシンの準備およびコントロールユニットの装着,動作チェックの合計時間は90秒以内とする.また,コンテスト終了後コントロールユニットは60秒以内に取り外さなければならない.この条件を満たさない場合は失格とする.

  4. マシンの準備は制御が切れた状態で行い,両競技者の準備が完了した時点で一度制御を接続し動作チェックを行う.コンテスト終了後は速やかにマシンを撤去する事.

  5. 空気圧用チューブは別紙の指示に従い色分けしておく事(特に注意を払う事).

  6. マシンのセットおよび取り除きを補助するピットクルーは認めない.

  7. 全てのコンテストに同一のマシンを使用する事.

  8. 競技者はコンテスト中にマシンおよび通信ケーブルに触れてはならない.

  9. フィールド表面,オブジェクト,コントロールシステムを破壊した場合には失格となる場合がある.

  10. 相手のマシンを傷つける戦略,あるい重大な損傷を与えると予想される戦略 は競技の精神に反するので許されない.これに該当すると審判に判断された 場合には,該当マシンのコンテストへの出場を認めない.

  11. 牽引力を増すために接着剤を使用する事はできない.

  12. 競技場および相手のマシンを潤滑剤で汚してはならない.

  13. キット材料の化学的処理,およびリサイクル品の加工は許されない.

  14. 故意でなくてもルールに反して勝った場合には,勝利を取り消されることがある.

  15. フィールドのフェンスの外壁,フィールド外の床面,フィールド外にある物は競技に利用してはならない.


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